今日お伝えしたいことは、「殆どの人が根本的な変化を無意識のうちに拒んでいる」ということについてです。
メンタリストDaiGoさんの言葉
まずは、先ほど見かけた「メンタリストDaiGoさん」の言葉をお読み下さい。引用させていただきます。
社会がなぜ変わらないのか、わかった気がする。
変わりたくない人が大半だからだ。
彼らは自分は変わることなく救われることを望んでいる。
変わる気がない人間は神であろうと救えない。(https://mobile.twitter.com/Mentalist_DaiGo/status/1613536271468724226)より
本当にその通りだと、僕も思います。社会を変えるには、1人1人が自分で自分を救い(セルフヘルプ)、「本当の自分」を取り戻していく必要があります。〇〇が悪い!政治家が悪い!などと言っていても根本は変わりません。実際、世の中を変えようとしている連中たちが争いを引き起こしています。最悪戦争です。全体の変化は個の変化によって起こります。個が全体を組織しているのです。だから1人1人が心理的に成長していくことで全体が良くなるのです。世の中を変えよう!社会を変えていこう!ではなく、1人1人が自分を変えること(人間的に成長すること)で結果として社会まで良くなっていくのです。一人一人が成長すると、侵食せず、させず、そして必要以上に貪ることも減る為、争いの原因も減ります。戦争は結局他人の領土を奪うものであり、それに理由づけしているに過ぎません。一人一人が成長していき、奪うほど欲しがらなくなれば争いも減っていきます。
人は自分を変えず誰かにやらせようとする
殆どの人たちが「根本的変化」ではなく、「誰かに救ってもらうこと・誰かに変えてもらうこと」そして「誰かがこの社会を変えてくれること」を望んでいます。つまり自分で自分を変える気がないのです。また現状不満に対しての変化を誰かにさせようとしています。だから彼らは自分を変えず、他人を祭り上げることに精を尽くすのです。それは心理的に座ったまま口だけを動かして他人を操作しているのです。他人を祭り上げて操作してやらせるのです。浜田省吾さんのMONEYという曲の歌詞の一節に次の言葉があります。
奴は自分の夢
俺に背負わせて
心ごまかしているのさ浜田省吾「MONEY」より
このように、変わる気のない人間たちは、自分の夢、理想、願望などを祭り上げた誰かに背負わせて、自分の心を誤魔化しているのです。本当の自分を生きる勇気がないから、本当の自分を生きる気や、自分が自分の司令塔として生きる気がないから、他人に自分の夢、理想、願望などを背負わせる為に、煽て、祭り上げて「やらせる」のです。これが変わる気がない者たちの正体であり、言い換えるなら「勇気が挫けたままの状態(10歳前後で挫けていることが多い)」ということです。だから堂々と実名で所在を明らかにして自分の考えや思想などを発信することが出来ないのです。そうした者たちの中には誹謗中傷を楽しむようになる者までいます。こうした問題は誰にでもあるものです。だからサヨナラ・モンスター教材本編「モンスターの正体の図」でお伝えした「赤丸の部分」、、、ここの解決も大切なのです。
他人に変えてもらうことの罠に気づいていない
そして彼らはそれ(他人に変えてもらうこと)を良しとしていますが、そこにある罠に気づいていないのです。その罠とは何か? 他人に自分を変えてもらいたい、この社会を変えてもらいたい、それは自分を無力化し、洗脳されやすく自分を創っていることになっているのです。「誰か私(僕)を変えて!」というのは、言い換えれば「誰か私(僕)を洗脳して!」と言っているようなものです。こうして彼らは自ら洗脳されやすい体質を創り、縛られにいくのです。過去の僕もそうでした。
彼らは何故変わることを拒むのか
では人は何故そこまで頑なに自分で自分を根本的に変えることをしないのか? その最大の理由は「恐怖」です。彼らは寝る前に何かに怯える子供のような恐怖を、心の奥に抑圧して隠して忘れて潜在的に抱えています。こうした隠れた恐怖が悪夢として表れることもあります。「こちら」に書いたことです。
ここでいう恐怖は本人さえも気づいていない恐怖のことです。つまり「同一化した恐怖」ということになります。これを隠して忘れて、そして群れに染まり、同一化した恐怖対象に染まることで安定を保っているので、気づくわけにはいかないのです。変わるわけにはいかないのです。それを解決するには同一化した本当の恐怖と向き合って、自分1人で自分を救わないといけませんから、彼らはそれだけは絶対に出来ないというくらいそれを恐れています。だから本当の恐怖を隠す為に、「偽の恐怖」「偽の恨み」を拵えることもあるのです。「偽の恨み」の対象は親が選ばれやすいです。親などの自分よりも強い存在を恨むことで(恨み続けることで)本当の問題から逃げているという場合もあります。それがルサンチマンに陥るということです。ルサンチマンに陥って強者を必要以上に悪く言うことで逃げているのです。その強者への恨みなどの背景に、隠れている別の恐怖があるものです。それと向き合って、そこを解決しないと何も変わりません。
言い換えるなら、約9割ほどいるであろう恐怖に同一化した人間たちが自分を変えることをせず、誰かが変えてくれること、誰かが救ってくれること、それを待っているのです。あなたの周りに本気になって自分を変える取り組みをしている人は10人中何人いますか? それだけ自分を変えようとしている人は少ないのです。自分で自分の本当の恐怖と向き合う気がないから、心の奥深い部分で縛られているのにそれさえも見てみぬフリをして……。それは心の中の小さな自分への裏切り行為なのです。
心の中に芯が出来ると真の安定に繋がる
心の中の小さな自分への裏切り、そこを解決して初めて、自分の親になったと言えるのです。自分の親になった人間の心には「芯」が出来ます。それはどんなことがあっても折れない芯です。芯には草冠がついています。草は成長の喩えです。つまり自己成長するからこそ心に芯が出来るのです。その自己成長の1つが本当の恐怖と対峙して心の中の小さな自分を救う親になる(自分が自分の親になる)ということです。そこまで到達した人間はたとえ殺されても変わらない心を持っています。そこに人間の美しさがあります。
変わることは誰もが怖い。どんなに強い人でも変化を恐れることがあります。しかし、その恐怖こそが自分を進化させるものだと知っている人間は恐怖から学びます。そして後から恐怖して良かったと言います。恐怖こそが人間を進化、変化させるものだからです。
最後に、、、あなたに最高の格言をご紹介しましょう。
まったく逆説的なことだが、成長や改革、変化においてのみ、真の安定を見つけることができる。
アン・モロー・リンドバーグ(アメリカ合衆国の飛行家、文筆家)
「真の安定」、、、それは前記した『自分の親になった人間の心には「芯」が出来ます。それはどんなことがあっても折れない芯です。』によって成り立ちます。自分の心の中に「自分の親」「心の管理者」という芯が出来るからこそ安定を保てるようになるのです。だからその安定の為にも人は心理的な努力をして変化し続けていくことがとても大切なことなのです。
本当の恐怖と対峙して、心の中の小さな自分の存在を発見し、それを守る親となることで人は成長します。それを他人にやらせようとしているうちは、本当の解決の最初の一歩にもなっていないのです。思う存分、細部に至るまで、心の中の小さな自分の声をサヨナラ・モンスターで書き出して、書き続けて下さい(教材本編の必ずメモしておくことの作業)。これがとても大事なことであり、この作業の1つ1つも、自分を取り戻すこと、自己肯定感、自己信頼、自尊心へと繋がっていくものです。あなたは心の中の小さな自分の代弁者なのです。苦しいこと、悲しいこと、怖いこと、それらを感じている心の中の小さな自分の口を封じて、暗闇に閉じ込めて忘れるような人間にはならないで下さい。その暗闇にある扉を自分の手で開けて、その中にいる、苦しみ、悲しみ、恐怖を抱えている心の中の小さな自分を受け入れて、そして絶対に、二度と裏切らない、見捨てないという決心をして、その心を固めて下さい。このような心理的変化が真の心の安定を創ります。
人は誰もが10歳前後で本当の自分を見捨てています。それが部分的であっても誰もが自分を見捨てて裏切っているのです。そうしないと生きられない、それが子供ですから、、、。だから人は大人になってからそれらの清算をし始めないといけないのです。それも人生という壮大なシナリオの一部なのです。人生とは、一度自分を裏切って見捨てて、そこから勇気を持って困難を乗り越えながら心の中の小さな自分を取り戻して再び繋がるという人生ゲームなのです。世の中に流れる様々な情報、その一部は、本来の心の働きを妨げ、そしてボンクラ(ぼんやりとした怠惰者)のようになってしまう働きがあるものがあります。言い換えれば飴を与えてボーッとさせるのです。その与えられることに慣れ親しんだ者は気づかないうちに飼われる者となり、心理的な虐待者になっていき、そして自虐をして、自虐さえも忘れるのです。
それを取り戻すことが人生のターニングポイントの1つになります。心の中の小さな自分の親はあなたしかいません。あなたしかあなたを救えないのです。