「殺意」を消すには、殺意が形成されるまでの「過程」を、丸ごと癒すことが必要です。

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殺意を克服した

やってもないことをやったと悪人扱いされ、嘘つきが「被害者」になりすます…。過去の僕は、弱く、頭も悪く、説明力も皆無で、散々やられた。巧みな嘘をつく者に対して、「殺意」をもったこともあった。そして、自分を守るために、「力」をつけて、これを克服した。

殺意を実行に移さなかった理由

その嘘を、現実にしてやろうか?、その嘘を本当にやっても、同じなんだろ。やってもないことをやったと扱われる気持ちがお前にわかるか…?、〇してやりたい。その嘘を本当にしてやろうか…、そう考えていた時期がある。だけど、僕は、負けなかった。

殺意を実行に移さずに済んだのは、説明が下手な僕を、信じてくれた施設の先生の涙…、そして今のパートナーが信じてくれて、それらが、心の安全装置として機能していたから。心の安全装置が一つあれば、人は、思い留まることが出来る。そして、馬鹿なりに勉強をした。自分を守るために。

子供の頃の施設の先生が、僕の気持ちを心から聴いてくれ、信じてくれた。それが無かったら、僕はあの時に、家族を惨殺していたかもしれない(それほど辛かった、悲しかった)。濡れ衣を着せられた苦しみは、それを長期的に、しかも血の繋がった者たちに、子供の頃からされ続けた者でしかわからない。

殺意を実行に移さずにすむ、心の安全装置…。あの時、限界になった時に、出した手紙の返事も支えとなっていた(今でもある)。

殺意は簡単には消えない

殺意を消すというのは、簡単なことではない。殺意は、基本的に、一回の出来事で抱くわけではない。度重なる積年の恨みのようなもの。数え切れないほど、凡ゆる出来事により構築された、「複合的な纏まり」です。ですから、その纏まりを時間をかけて解いていかないといけないので、時間がかかるものです。

殺意を克服した過程

殺意を克服した家庭の前に1つ。

僕が子供の時に入った、とある施設の先生は、「懸命に生きた自分の若い時(命がけだったのだと思う)」と、僕がその前の施設(移送される前の施設)から、「死んでも達成してやると決心し逃走した時のこと」を重ねて、僕の気持ちがわかったのだと思う(手紙にそのようなことが書かれていた)。その先生はやり遂げた。僕は投げやりになり一度逃げた。だから涙を流して怒鳴ってくれた。生まれて初めて「心」を感じた瞬間だった。

その時が、衝撃的だった。「こんな俺の気持ちをわかってくれる人がいたのか」と。

投げやりになり、規則を破ってばかりの僕は、個室に閉じ込められていた。担任じゃないから僕に話に来る必要なんてないのに、何度も現れて説教…。「しつけー奴だな」と思っていた。ある日先生が怒鳴ってきた時に、うるせー奴の顔でも見てやるかと見たら、先生、泣いていた。僕のことを心配して。そこには心があった。

この時、僕の心の深い部分にある、大きな「まとまり」が解けだした(振り返ってみてそう思う)。

そして、この心の変化(人間扱いされた喜び)が、「殺意」を実行に移さずにすむ心の安全装置として機能していて、そこから時間をかけて、自己理解を深めていったのです。

つまり、「殺意」を消すには「自己理解」が、絶対に必要なのです。

1、自分の被害者性に徹底して向き合う
2、自分が受けた被害を深く理解する
3、受けた被害を再び受けないために対処能力を身に着ける
4、自分の加害者性にも向き合う
5、心からの反省
6、感謝すべきことに気づく、新しい解釈や視点を手に入れる

これが、「殺意」を克服した過程です。

僕は、これを、「サヨナラ・モンスター」でやり続けました(書くことで理解し、消化した)。「6、感謝すべきことに気づく、新しい解釈や視点を手に入れる」の、新しい解釈や視点を手に入れるは、サヨナラ・モンスター付属の専用ツールで手に入れていきました。それにより、「1、自分の被害者性に徹底して向き合う」が、更に癒されていくのです。何故なら、被害を受けた悲しみなどのマイナスから、プラスを見つけたので、心からの納得が起こったからです。

つまり、嫌な経験があったからこそ、この心の成長があるんだと、腑に落ちたからです。

今、この記事を読んでいるあなたは、誰かに「殺意」を抱いているかもしれません。その殺意は、簡単には消えません。それは当たり前です。あなたが殺意を抱いたということは、それだけのことがあった。それは認めてあげましょう。傷ついた自分、悲しんだ自分、大切にしてあげて下さい。

殺意を実行に移したら負けです。あなたは自分のために勝たないといけません。勝つということは、「殺意」を克服するということ。殺意を克服するとういことは、殺意という「心の中のまとまり」全体を変えていくこと。細分化し、1つ1つ変えていくのです。それしかないのです。殺意は、とても大きなまとまりで、複合的にまとまっているもの。深い自己理解で、自分を癒すしかないのです。

それを魔法のように消すことは無理でしょう。細分化し、1つ1つ変えていくしかないのです。それほど強力で、強大なものが、人の殺意ですから。本当の殺意を持ち、それを克服したからこそ、僕はそう確信しています。

「殺意」を消すには、殺意が形成されるまでの「過程」を、丸ごと癒すことが必要です。

 

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6年もの集大成:サヨナラ・モンスター

あなたの心の奥底には、知らず知らずのうちに抱え込んでしまった感情や思考の纏まりである"モンスター"が潜んでいるかもしれません。『サヨナラ・モンスター』は、「書くこと」でそのモンスターと対話し、心の傷を癒し、本当の自分を取り戻すための第一歩となる教材です。音楽の力を借りて、自分の心の声に耳を傾け、書くことで深い部分の心理的な問題を解放しましょう。今、この瞬間から、あなたの心の旅をスタートさせ、新しい自分との出会いを実感してください。 僕自身もこの方法で、数えきれないほどの心理的問題を解決してきました。その一つ一つが、大きなモンスター(纏まり)を紐解いて、その奥にいる「心の中の小さな自分」を救うことに繋がります。

この記事を書いた人

1980年、北海道に産まれる。保有資格(メンタルケア心理士、アンガーコントロールスペシャリスト・うつ病アドバイザー)中卒(だけどIQ127《日本人の平均は100》)。心理的セルフヘルプの専門家。物心ついた頃から熱心な宗教の信者たちに囲まれて育ち、洗脳的な教育を受ける(宗教2世:脱会済)。5歳まで殆ど喋らない子供だったそうで周囲からは「自閉症(生まれ持った特有の性質)じゃないか」と言われて育ち、数々の心の問題を抱え、生きる希望もなく、13歳から非行に走り、18歳で少年院を逃走し、以後、更生を誓うも、再び薬物中毒となり現実逃避。その後も凡ゆる心の問題(恐怖症、トラウマ、自閉的、強い拘り、パニック発作、強迫観念、強迫行為など)を抱えることになる。親や自分の境遇を恨み、そして、独学と自力で1つ1つ自身の心の問題を解決出来る部分から解決して(書くことによる癒し効果で)心に大きな変化を起こす。それにより幼少期からの潜在意識(無意識)に根を張る宗教の洗脳を自力で解き、恨みさえも克服し感謝の心が芽生える。そして自分の心の良い変化に繋がった情報を発信し続けるようになる。心の問題を抱えた当事者(心の問題、苦しみを直に体験し、影響を受けている個人)だからこそわかることがあり、発信する情報の多くが好評で、お礼の言葉をいただく機会も増える。心の根深い問題の解決、解消に役立つことを伝え続けることで、更に多くの人たちから「心の良い変化に繋がった」「カウンセリングを受けても良い変化がなかったのに、菅原さんの情報(方法)の実践で良い変化が起こりました!」という声を多数いただくことが増えたことを機に、電子書籍出版を開始。こういった表現活動が他者だけでなく自身の心の傷も癒していくこと(成長に繋がること)を体感し、その素晴らしさも含めて情報発信している。

・メンタルケア心理士
(メンタルケア学術学会認定)
・アンガーコントロールスペシャリスト資格
(一般財団法人 日本能力開発推進協会JADP認定)
・うつ病アドバイザー
(一般財団法人 日本能力開発推進協会JADP認定)

【メンタルケア心理士とは?】「メンタルケア心理士」は、「日本学術会議協力学術団体」に指定されている、「メンタルケア学術学会」が認定する資格(公的学会認定資格としての位置づけ)です。他にも、第三者評価機関(生涯学習開発財団・一般財団法人ヘルスケア産業推進財団)からも認定されています。

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