【アメリカ・スウェーデン・ドイツ】最新研究（2024年12月）で判明！心臓が「自ら再生」する可能性！

心臓は自分で回復できる？最新研究が示した驚くべき可能性

アリゾナ大学医学部ツーソン校（University of Arizona College of Medicine – Tucson）の ヘシャム・サデック博士（Dr. Hesham Sadek, MD, PhD） を中心とした国際的な研究チームが行った最新の研究（2024年12月発表）[mfn]参考文献：Can the heart heal itself? New study says it can. | The University of Arizona Health Sciences（https://healthsciences.arizona.edu/news/releases/can-heart-heal-itself-new-study-says-it-can）[/mfn]で、驚くべき事実が明らかになりました。この研究は、人工心臓を装着した患者の心筋が「再生」する可能性を示し、心不全治療に新たな希望をもたらしています。

驚きの成果：人工心臓で心筋が6倍再生！

この研究では、心不全の治療法の一つである人工心臓（左心補助装置：LVAD）を装着した患者の心筋が、健康な心臓に比べて 6倍の再生能力を持つ ことが確認されました。この「再生」とは、心筋細胞が新しく作られる現象で、これまでの医学では「人間の心筋は再生しない」と考えられていた常識を覆す発見です。

具体的には、人工心臓が血液を送り出す役割を担うことで心臓を「休ませる」効果があり、その「休養」が心筋再生を促す可能性があるとされています。この「休むことで治る」という発見は、ケガをした筋肉が休息を取ると回復する仕組みに似ています。

なぜ心筋は再生しないと言われていたのか？

心臓は誕生直後から一生涯、休むことなく血液を送り出すポンプの役割を果たします。そのため、心筋細胞が分裂して増える時間がほとんどありません。この研究を率いたサデック博士は、「心筋が再生しないのは、心臓が休む時間を持たないため」と指摘しています。

過去の研究で、サデック博士は心筋細胞が胎児期には活発に分裂するものの、出生後はその能力を失うことを確認しています。しかし人工心臓を用いると、心臓が休息できるため再生能力が回復する可能性があることを示唆していました。

未来への期待：心不全の治療が劇的に変わるかも？

今回の研究で、人工心臓を装着した患者のうち 25%が「反応者」 として心筋再生の兆候を示しました。この25%の患者では、心筋の再生が進むことで人工心臓を外すことが可能になるケースも観察されています。これにより、心不全治療における「回復」という新しい希望が生まれました。

次の課題は「なぜ一部の患者だけが反応するのか」を解明し、より多くの患者が心筋を再生できるようにすることです。これが実現すれば、心不全の治療が根本的に変わる可能性があります。

日常生活にどう影響する？

もし心筋再生のメカニズムをすべての患者に応用できれば、心不全治療に革命が起こります。例えば、人工心臓が一時的な治療手段として利用され、心筋再生が進めば、最終的には人工心臓を外すだけで心不全を「完治」させることも夢ではなくなるでしょう。

この発見は、心臓が「休むこと」で再生能力を取り戻せる可能性を示唆しており、医学界に大きな衝撃を与えています。心不全に苦しむ世界中の患者に、新しい光が差し込むかもしれません。この研究を通じて、「心臓が自ら回復する日」が訪れるのを期待しましょう！