
強盗事件が多発して、治安悪化と感じる犯罪が増えてきましたね。これは何度もお伝えしてきたように、暴力団を締め出したからです。まず僕は真面目な人間であり、犯罪や暴力団とは無縁の一般人だということをご理解下さい。決して犯罪を肯定しているのではなく、犯罪が減ってほしいと心から願っています。その前提でお読み下さい。
この記事は理解出来ない、理解したくないとう方もいると思いますので、嫌だと思ったらスルーして下さい。
比較的誠実な傾向(人格向上を促す等)があった
日本の裏社会は、世界的に見ても優しく健全な方でした。その理由の1つに裏社会の組織形態がピラミッド型の縦社会になっており、事務所を構えて、所在明らかにしており、海外の水面下に潜っているマフィアとは違うもので、比較的誠実な傾向があった組織です。そして例え建前上であったとしても「人格向上」を促している組織が日本トップクラスなものとして頂点に君臨していました。
つまりこれが何を意味するか。前記したようにピラミッド型の縦社会ですから、上から下への指導の影響がとても強いことを意味しています。人格向上に関する指導の影響を受けているのが下の人間です。その影響に気づいていなくても、無意識から無意識へ心の情報は渡り歩きます。だから自覚の有無に関わらず、ヤクザ組織に入るということは、水面下に潜っているマフィアと比べると、良い影響を受けることが出来るのです。
そして僕は10代の時に少年院で良い先生に出会って、人間扱いをされたと感じて、自分は人間なんだと思えたことで更生を決意出来たので悪化の道へと入らずに済みましたが、残念なことに、僕のように良い人と出会うことなく、悪化していく人も少なくありません。悪化が進めば、良心も欠如しますし、脳の衰え(薬物使用)と共に残酷なことも出来るようになります。強姦、強盗、拷問、中には死姦が好きな人間も稀にいます。人を殺めてバレていないと豪語していた人間もいました。そんな危険で恐ろしい人間たちを野に放つとどうなるか? 大変ですよね。誰かが、どこかで、そんな凶暴な人間たちを囲う側にならないといけませんよね。それを成し遂げた勇気ある人物、それが僕は山口組三代目の田岡組長だと思うのです。僕が勝手に思うことですが、見捨てられた人たちを囲って、親となり、理解されないことも多い中、大切なことを指導していたのだと思います。言い換えるなら不良の更生施設として、そこでスケープゴートタイプの人たちの親となり、最後の砦となっていたのだと思います。
それが人格向上を促している山口組の綱領だと思います。
(三代目時代に取り決められたものだと言われている)
山口組は侠道精神に則り国家社会の興隆に貢献せんことを期す。
一、内を固むるに和親合一を最も尊ぶ。
一、外は接するに愛念を持し、信義を重んず。
一、長幼の序を弁え礼に依って終始す。
一、世に処するに己の節を守り譏を招かず。
一、先人の経験を聞き人格の向上をはかる。
これは誰が見ても、人として素晴らしいものであると思うのではないでしょうか。更生を促し、人格の向上を促していて、もともと犯罪に走りやすい人たちに少しでも悪いことをしないようにという願いが込められているとしか思えません。
続けて、上記の綱領と併せて、田岡組長の格言をいくつかお読み下さい。
「真実」を一人でもわかってくれたら、乗り越えられる
(田岡一雄)
堅気の方々に好かれる極道にならな。嫌われるんは、ただの暴力団や。(田岡一雄)
その立派な腕は、何の為にあんのや?
弱い者を傷付けたり、虐めたりせんと
「人として守るべき正しい道」を歩かんかい(田岡一雄)
孤独なんは辛いなぁ
でも、独りやないんや
「自分」が居てるなんぼ寂しいても、自分に負けたらあかんで
(田岡一雄)
自分が食いたい物を
辛抱してでも
子らに食わせてやりたい
思うのが親と違うか?(田岡一雄)
見捨てられた人たちの親になろうとした人の言葉だと、僕は思います。
日本の裏社会のトップが、こうした人格向上などに関する指導をしていたということは(それがたとえ形だけになってしまったとしても)、組織という1つの囲いの中で、その良い影響が多少なりとも出るということであり、逆に、こういった人格向上を促す組織を、細部への理解なきまま暴力団と一緒くたにして一括りにして排除してしまうことで、結果、人格向上の指導の囲いさえも壊してしまうわけですから、人格向上の指導が無い、つまりは凶暴な人間たちが野に放たれるということになります。正確な数字は調べれば出てきますが、10万人ほどいた構成員が今では2万人ほどだと思います。4分の1か、5分の1くらいに減っているわけです。それらの一部が人格向上を促す影響下から離れたということですから、徐々に悪化します。その結果がそろそろ出てきたのではないかな?と僕は思っています。
下記をご覧下さい。
1、凶暴な人間たちを人格向上を促す組織で囲ってくれていた
2、全てを一緒くたにして「1」も一緒に暴対法で締め上げて排除することで人格向上を促す組織の囲いが外れ出した
3、「2」によって凶暴な人間たちが野に放たれ始める
4、「3」によって犯罪の質が変わり出す
5、結果、最近の強盗犯罪の増加
つまり、「4」が何を意味しているか?
「特殊詐欺凶悪化、新たな脅威に 「ルフィ」グループ4人逮捕 – 日本経済新聞」からの引用文をお読み下さい。
事件は特殊詐欺グループが強盗へと手口を凶悪化している実態を浮き彫りにした。1引用文献:特殊詐欺凶悪化、新たな脅威に 「ルフィ」グループ4人逮捕 – 日本経済新聞(https://www.nikkei.com/article/DGKKZO68358780Q3A210C2EA2000/)
こういうことです。こうなることは予想通りです。
野に放たれた駒は利用される
例えば昔、僕が子供だった頃は子供たちの間では暴走族が力を持っていました。そんな暴走族の背後には必ずといって良いほど暴力団がいました。つまり暴力団の洗脳下にあったのが暴走族です。前記したように、「上から下への指導の影響がとても強い」ので、上にいる暴力団がどんな暴力団かで暴走族の質も変わってきます。
例えば、とあるヤクザ組織の影響を強く受けていた暴走族には、レイプはしない、お年寄りに手を挙げるな、薬物はダメ、強盗もやめろ真面目に仕事をしろ、という指導をする人が目立つなどの特徴がありました。また別の暴走族の場合、関係組織が悪い暴力団であり、そこは下に「ひったくりしてでも、強盗してでも金をもってこい」と言っており、それに怯えた10代の子らは必死になってひったくりをして金をかき集めていました。言うことを聞かせる為に怖い見せしめもある。お年寄りを植物人間にした悪人もいました。同じ県の暴走族でも、これほどの違いが出るのです。この違いを生んでいるのが上にいる組織の影響です。
ということは良い影響を与えている組織から抜けて野に放たれた人間は、そもそもの心理的問題を解決していないので、悪化の一途を辿ることになる可能性がとても高いわけです。それを利用しようとしている悪賢い人間もいますから、駒として利用されてしまう場合もあるのです。逮捕されて、最悪死刑になるのは駒にされた人間です。
表社会には表社会なりの善悪があり、裏社会にも裏社会なりの善悪があり、其々戦っているのです。そんな中で、裏社会の悪側に近寄ると大変なことになってしまう場合もあります。
犯罪は社会や国家への反発である
世界を見ればわかります。どんな国でも、犯罪組織をゼロには出来ていません。いたちごっこです。犯罪は、社会の完成度が低いが故の反発です。社会にままだ改善点があるからこそ反発が生まれているのです。末端まで深い理解が行き届いていない証拠です。一部がスケープゴート(身代わり・生贄・悪役)にされているのです。そこを隠蔽しているから未処理となって、結果、犯罪という形で反発しているのです。
では、表社会にはどんな反発要素があるか。下記の格言をお読み下さい。
無責任な新聞は、犯罪者を犠牲者に、犠牲者を犯罪者にすり替える。もしあなた方が注意深く見ていなければ、新聞はあなた方を操って、抑圧されている人間を憎み、抑圧している人間を愛するように仕向けるだろう。(マルコム・X 活動家)
こういった悪事がスケープゴートを生み出している場合もあります。だからスケープゴートは社会を恨み、憎み、反発することもあります。僕の場合、13歳の頃、警察官に脅され、友達は警察官から暴力を振るわれのに隠蔽され、学校の先生からのゴミ扱いされて、家庭内でもゴミ扱い。それらは、それをした側の無責任から生まれたものが多かったのです。自分の悪事を隠す為に子供をスケープゴートにする大人。こういうすり替えが反社会的な人間を増やしている側面もあるのです。
誠実さのかけらもなく笑っている奴がいるよ
隠しているその手を見せてみろよTHE BLUE HEARTS 青空
そこに本当の愛情、理解、そういったものがない限り、犯罪組織も、絶対に折れない信念で反発し続ける場合もあります。だから締め上げたら今後は別の形になり、悪化して、仕掛けてくるのです。勿論、犯罪は悪いことです。だけどその行為や罪とは別で、罪を憎んで人を憎まず、犯罪者たちの心のケア、心の傷を癒すことへの力も入れていかないといけません。凶暴であればある人ほど救いようのない人間、悪魔のように見えてしまいがちですが、実は、凶暴であればあるほど、心の奥には純粋で優しい心が隠れている場合もあるのです。そこを見れる人はほとんどいないでしょう。そこに気づいていたであろう人物だと僕が勝手に思っている人が、下記の書籍の著者である「故・岡本 茂樹」さんです。昔読んだ本ですが、良い本でした。
おわりに
1、特殊詐欺
2、強盗殺人など
【独自】「死ぬんじゃないかな」被害男性が語った4時間“リンチ”の一部始終 他の強盗・窃盗事件にも関与か 北区・強盗傷害事件 – ライブドアニュース
どう考えても「2」のほうが怖いですよね。
1、特殊詐欺(人格向上を促す組織の影響下だったから、これで済んでいた)
2、強盗殺人(人格向上を促す組織の影響下から抜けて野に放たれると、海外の野に放たれて人間と結託する)
日本は良かれと思ってヤクザと暴力団を一緒くたにして一括りにして排除してしまいましたが、結果、僕の予想通りで、犯罪の質の悪化に繋がり始めたようです。こうなってほしくないから、もう一歩踏み込んだ理解を、隅に追いやられた人たちにも向けて欲しかったです。残念です。
今後は、前記した「2」が、新たなスケープゴートタイプをコントロールして駒にしていくことが増えると思いますので、各家庭で子供をスケープゴートにしないように、しっかりと勉強をしてほしいと思います。機能不全家庭でスケープゴートにされた子は、将来犯罪に走りやすいので、どこかで何かの縁で、同じような人間に出会い、利用されてしまうことも少なくありません。
犯罪者の多くは水面下に潜り出しています。水面下に潜れば潜るほど悪化して凶暴化していきます。
治安悪化!強盗事件多発。その原因は? 心に深い傷を抱えた人間たちを放置したことだと僕は考えています。
人から騙された者の一部は人を騙すようになります。特殊詐欺。
悪化すると強盗へと移行します。これが分岐点となり、マフィア化や連携も加速します。そして形を変えて返ってきます。
犯罪者の一部が犯罪を止めるには「北風」が良いのか? それとも「太陽」が良いのか?
人間は、人間扱い(尊重)され続けると、悪いことが出来なくなります。
悪いことをする人たちは、過去に、見えないとこで、酷い扱いをされてきたのでしょう。
脚注リスト(引用文献・参考文献)
- 1引用文献:特殊詐欺凶悪化、新たな脅威に 「ルフィ」グループ4人逮捕 – 日本経済新聞(https://www.nikkei.com/article/DGKKZO68358780Q3A210C2EA2000/)