※この記事は個人の体験や感想ですので、医療機関を受診されている人は必ず医師の指示に従って下さい。
この記事の目次
快楽の回路が出来ると人間らしい喜びが感じられなくなる
僕は過去(子供の頃)、重度の薬物依存に陥りました。少年院に入る前と、少年院から出てきて再び絶望したときです。つまり自分にとって耐え難い現実から快楽へと逃げたのです。そして薬物の快楽を知るということは、脳に普通では知り得ない快楽の回路を創ってしまうということです。ですので人間らしさを失ってしまうということです。快楽の回路が勝ってしまい、人間らしい喜びなどを感じられなくなります。
薬物を一生我慢し続ける
そんな人間らしさを失った状態から、人間らしさを取り戻していくということは、本当に苦しいことです。そして一度でも脳が快楽、快感を覚えてしまうと、忘れることが出来ない為、「忘れる」ではなく「一生我慢し続ける」という状態に陥ってしまいます。
薬物を我慢し続ける道しかないのか
そんな快楽、快感を我慢し続ける道しかないのかと言えば、そうではありません。別の道もあります。薬物を我慢するのではなく、本当の意味でやめる(無意識のうちに興味がなくなる)ことが出来る道……、そんな道があります。
僕は(心の状態として)その道に進んだので、今は薬物をやりたいとも思いません。目の前に昔ハマっていたシンナーがあっても吸いませんし、覚醒剤があって、使用しても絶対に捕まらない、バレないという状況であったとしても、全く興味が無いのです。確実にやりません。我慢し続けるのではなく、心からやりたいと思わないのです。
感謝に関する名言の中に薬物を本当に意味でやめるヒントがある
前記したように僕は薬物を一生我慢し続けるのではなく、もう興味がないのです。薬物を忘れて生きています。例えばギャンブル依存症の人がいたとします。心の中でまたギャンブルをやりたいと思っていて、我慢し続けている状態の人は、無意識のうちにギャンブルのことを思い出して、時には夢も見るでしょう。それはまだまだ我慢している状態であって、忘れられていないのです。過去の快楽や快感の回路に支配されたままなのです。そんな状態から本当の意味で忘れてやめるには、どうしても創り出さないといけないものがあります。その答えは、下記の名言にもあります。
感謝は高潔な魂の証である。
アイソーポス(イソップ)古代ギリシアの寓話作家
この「高潔な魂」に近づけば、その分だけ、薬物依存でもギャンブル依存でも本当の意味でやめることが出来るかもしれないのです。僕の場合、自分の魂が高潔ではないけど、過去の自分と比べて高潔に少しだけ近づけたことで、薬物に興味がなくなったのです。高潔な魂に近づくというのは、要は、感謝の心を育てるということです。僕はまだまだ浅いものだと思いますが、昔に比べると感謝の心を持てるようになりました。それによって自分の魂が一部ですが浄化されたような気持ちになりました。腐った部分も多かった心、その中にある悪い部分が一部浄化されました。それは感謝すべきことがあったことに、過去よりは気づけるようになったからです。その感覚を味わったことで、薬物などによる低レベルな快楽や快感に溺れたいという気持ちが出てこなくなったのです。興味が無いのです。つまり、脳に創ってしまった薬物の快感快楽の回路を超える別の思考回路が出来たことで、低レベルな薬物快感快楽回路が変化したのだと思います。
卑劣から高潔の道(感謝を知る道)!
薬物を使用し続けていると自分自身が卑劣な状態になります。卑劣とは、人格的に低く、正々堂々としておらず、言動に卑しさがある状態です。薬物を使用して生きるということは卑劣に向かうのです。ということは? そう、卑劣の反対に向かえば良いのです。では卑劣の反対とは何か? それが先程の名言にあったよう「高潔」です。卑劣の反対は高潔です。薬物を使用し続けると卑劣の道へ進みます。だから今度は高潔の道(感謝を知る道)へと進んでいけば良いのです。
感謝の気持ちは心の薬
僕が書いた本、「感謝できない人が感謝できるようになるために大切なこと!」の裏表紙に「感謝の気持ちは心の薬」と書きました。
感謝の心が育ったことで、心の薬となり、僕の心の中にある薬物を使用しないといけないほどの様々な問題に心理的に作用して、心理的な変化が色々起こって、結果、薬物をしっかりと忘れることが出来たのです。薬物を我慢し続けている人がいましたら、自分自身の心を育ててみて下さい。育てる為の道しるべは「感謝の心」です。フリではなく、上記の本でお伝えしているようなことに、しっかり気づいていくこと。そして腑に落とすこと。それらは「大切なもの」です。その大切なものを心に持つことが出来るようになってくると、心の中での物事に対する重要度が変わっていきます。簡単に言えば感謝を知り、幸福感を知ると、薬物の快楽なんかどうでもよくなるのです。
快楽に溺れる人生ほど、詰らない人生はない。
曹操(武将)
感謝の本も上位に掲載されている
下記はAmazonの「コミュニティの売れ筋ランキング(2023年2月21日)」です。自己肯定感の本に続いて、感謝の本が24位です。この本を読んでくれた人も、沢山気づき出していると思います。今まで気づいていなかったこと、それに気づいていくことが大切です。
Amazonより
おわりに
※この記事は個人の体験や感想ですので、医療機関を受診されている人は必ず医師の指示に従って下さい。
僕自身、重度の薬物依存だったのでわかりますが、薬物依存性の人たちは、トラウマを抱えていたり、耐え難いと感じる現実、不安や恐怖、ストレス、孤独などの問題を抱えている場合があります。僕の場合は、子供時代いつも悪者扱いされてスケープゴートの立場で孤独感を感じていました。大人たちは確認もせずに決めつけて悪者のレッテルを貼ってきました。平気で嘘をつく大人も沢山いました。子供だった僕は対処出来ず、薬物に逃げてしまいました。誰もが何らかの辛いこと苦しいことがあって薬物に逃げてしまうものだと思います。そんな自分の苦しみをしっかりと感じて、自分を助けてあげて下さい。自分を助けて、そして感謝の心を育てていくと、薬物に打ち勝つことも出来るでしょう。