「楽したい」と言い続けた人が、なぜ真逆の結果になったのか？──“脳の使い方”が未来を変える話

ある人は「楽をしたい」と口癖のように言いながら、どんどん暇がなくなり、何をやるにも大変で苦しくなっていきました。
また別の人も「楽をしたい」と言っていたのに、なぜかどんどん忙しくなっていきました。しかし不思議なことに、その人は物事を次々とこなしていき、むしろ「楽に生きている」ように見えるのです。別のある人は「楽をしたい」と言いながら努力をし続けて本当に楽になりました。

この違いは、一体どこにあるのでしょうか？

結論から言えば、「楽をしたい」という言葉の裏にある姿勢・行動・脳の使い方が、真逆だったのです。

前者は、「できるだけ努力をせずに、負荷を避けたい」という姿勢でした。
一時的には楽に見えるかもしれません。しかしそれは、目先の困難を回避するだけ。やるべきことは先送りされ、問題は積み重なり、結果的にもっと苦しくなっていきます。

一方で後者は、「よりよく楽になるために、今は工夫しよう、行動しよう」という意識でした。
習慣や環境、仕組みを整え、少しの負荷を受け入れながら改善していくことで、脳は「前向きな努力＝報酬」という回路を強化します。これが、神経可塑性（脳の変化する力）です。

時間が経つほど、差は広がる

さらに大切なのは、この差が年齢とともに広がっていくという点です。

若いうちは、どちらの道を選んでも大きな問題が表面化しないかもしれません。ですが、年を重ねていくと──

• その場しのぎで生きてきた人は、生活の土台が不安定なまま歳を取り、体力・気力の衰えとともに、老後が非常に大変になります。
• 一方、「楽をしたいからこそ、楽しんで努力してきた人」は、自然と環境や人間関係、スキルを整えてきたため、年齢を重ねても、生活にゆとりと安心が生まれてくるのです。

つまり、「楽したい」という思いが同じでも──

● 目先の回避を選び続けた人は、将来が苦しくなる
● 楽しみながら努力を積み重ねた人は、将来が本当に“楽”になる

この違いが、老後の「安心」や「自由度」にまで影響を与えるのです。

最後に

「楽をしたい」という気持ちは、誰にでもある自然な欲求です。
大切なのは、その思いをどんな形で行動に移すか。

• 今だけの「楽」を選ぶか。怠惰に生きるか。
• 後の「楽」を信じて、今を楽しみながら築くか

あなたの選択が、未来のあなたを形作っていきます。

僕は個人的に楽をしたいから努力をしたい。そう思っています。