


はじめに
国際的にも、精神疾患に対するスティグマと、SNS上の誤情報や“素人診断”への懸念が高まっています。NPDに限らず、レッテル貼りは人を傷つけ、受診や回復の妨げになり得る——という認識が広がっています。 アメリカ心理学会+3世界保健機関+3世界保健機関+3
最近、「あなたはNPDだ」と診断の権限がない人が他人に病名のレッテルを貼り、ネットや日常で相手を攻撃・排除してしまう場面が目立っています。これは、誤情報や思い込み、過剰な“正義感”、あるいは刺激的な発信に影響されることなどが重なって起きがちで、人を深く傷つけ、周囲の印象や関係にも悪影響を及ぼします。
こうした中、2025年9月27日(土)に横浜市中区・桜木町で開催される市民メンタルヘルス講座は、テーマが**「パーソナリティ障害」全般**。NPDに限定されるわけではありませんが、「名称ゆえに誤解されやすい」「一生続くわけではなく、治療で回復の可能性が高い」というメッセージを公式に打ち出し、誤解をほどく学びの場になります。特定非営利活動法人 横浜市精神障害者家族連合会+1
同じ時期、9月30日(火・日本時間では10月1日未明に相当)には、ハーバード大学医学部関連のMcLean HospitalがNPDを主題にした無料オンラインウェビナーを開催。「自己肯定感」と「自己重要感」の違いや、なぜNPDが今もスティグマ化されるのかを専門家が平易に解説します。mcleanhospital.org+1
なぜ今、「無資格のレッテル貼り」が問題なの?
SNS時代の“早とちり”と“拡散”
短い動画や刺激的な切り抜き、自己啓発的な断定が急速に広がる今、「あの人はNPDだ」と素人判断が広まりやすくなりました。間違ったラベル付けは、本人や家族・周囲の人の安全感や信頼を損ない、受診の妨げにもなります。国際的にも、スティグマ(偏見・差別)は症状の悪化や受診回避につながると繰り返し指摘されています。精神医学協会+1
「悪者化」をやめ、言葉を選ぶ
米・Cleveland Clinicの臨床家は、「メンタルヘルスの困難を理由に誰も“悪魔化(demonize)”されるべきではない」、「NPDの人も共感と配慮に値する」と明確に述べ、『ナルシスト』という決めつけはスティグマを強めると注意喚起しています。Cleveland Clinic
社会としての対策も進む
WHOや学術レビューは、スティグマは公衆衛生・人権の課題であり、教育や当事者との協働といった具体策を示しています。世界保健機関+2ランセット+2
一方で、若年層向けの反スティグマ介入は短期的には有効という研究もあり、正しい学びの場が広がるほど状況改善が期待できます。ジャーナルネットワーク
横浜・市民メンタルヘルス講座のポイント(9/27・土)
- テーマ:パーソナリティ障害(NPDに限定はしないが含まれる)
- 趣旨:「名称ゆえに誤解されやすい」「治療で回復の可能性が高い」ことを伝える
- 講師:林直樹 先生(西ヶ原病院 精神科医・医学博士)
- 会場:横浜市健康福祉総合センター 4階ホール(桜木町1-1)+Zoom配信
- 時間:13:30–16:00(開場13:00)
- 主催:NPO法人 横浜市精神障害者家族連合会(横浜市受託事業)
(※詳細は主催公式ページと配布チラシPDFに掲載)特定非営利活動法人 横浜市精神障害者家族連合会+1
なぜ「有益」なの?
NPDのみに特化しないからこそ、境界線があいまいになりがちな“素人診断”の危うさや、パーソナリティ障害全般の正しい理解を広く学べます。「病名=人格」ではなく、“機能”の困りごとに支援を重ねていく視点が示されています。特定非営利活動法人 横浜市精神障害者家族連合会
NPDを深掘りで補完:McLean Hospital(9/30・火/オンライン)
McLean Hospital(ハーバード医学部関連病院)の無料ウェビナーは、NPDそのものをやさしく解説。「自己肯定感」と「自己重要感」の違い、なぜNPDがスティグマ化されるのか、治療や併存症にも触れます。ライブ参加が難しくても録画配布が案内されているのも心強い。mcleanhospital.org+1
横浜の**“全体理解”+McLeanの“NPD特化”で、
レッテルではなく理解へ、という流れが立体的**になります。
「無資格のレッテル貼り」をやめるための3つの基本
1) 決めつけず、事実ベースで話す
困りごとは具体的な行動・場面で語る。「○○だから」ではなく、「何に困っているか」「どう支援できるか」に焦点を。診断は専門家のみが行えます。精神医学協会
2) 情報の出どころを確かめる
刺激的な投稿や動画を見ても、すぐに共有しない。医療機関や学会の一次情報へあたり、スティグマにつながる表現を避けましょう。精神医学協会
3) 支援の輪につなげる
受診・相談のハードルを下げる言葉がけを。家族や周囲は**境界線(バウンダリー)**を尊重しつつ、専門家や相談機関につなぐ役割を担えます。実用的な関わり方は医療機関の一般向け解説にも整理されています。Cleveland Clinic
よくある誤解と、やさしい答え
「パーソナリティ障害は一生治らないんでしょ?」
**いいえ。横浜の案内文が明記するように、“一生続くわけではない/治療で回復の可能性が高い”**という視点が大切です。特定非営利活動法人 横浜市精神障害者家族連合会
「『ナルシスト』って言えば話が早いよね?」
要注意。 『ナルシスト』は侮蔑的なラベルとして使われがちで、当事者の人権や回復の機会を奪います。ラベリングは控え、配慮と言葉選びを。Cleveland Clinic
「NPDっぽい人と関わらなきゃいけない時は?」
**あなた自身の安全と境界線が最優先。**同時に、診断の断定は避けること。臨床家の解説は、関係の保ち方や相談先を具体的に提案しています。Cleveland Clinic
参加のヒント(横浜 & McLean)
- 横浜の講座(9/27・土)は、会場+Zoomの先着制。公式ページとチラシPDFを確認して申込を。特定非営利活動法人 横浜市精神障害者家族連合会+1
- McLeanウェビナー(9/30・火)は無料・事前登録制。録画配布の案内もあります。英語ですが、要点は平易で、スライドとQ&Aが参考になります。mcleanhospital.org+1
もし今つらいときは
- **緊急時は119(日本)**へ。
- 迷ったら、各自治体の精神保健福祉センターや保健所、かかりつけ医・地域の相談窓口へ。ひとりで抱え込まないでください。
- 家族・周囲の方も、相談先につなぐ役割を背負い込みすぎないで大丈夫。あなた自身のケアも大切です。
まとめ
- 横浜の市民講座は、パーソナリティ障害全体の理解を深め、名前ゆえの誤解や無資格のレッテル貼りをほどくやさしい入口です。特定非営利活動法人 横浜市精神障害者家族連合会
- McLean Hospitalの無料ウェビナーは、NPDに特化した最新の学びで、スティグマの背景と正しい理解を補強します。mcleanhospital.org
- 言葉を選び、事実に寄り添い、専門家につなぐ。この3つが、“悪者扱い”から“理解と支援”へ向かう実践的な道しるべです。Cleveland Clinic+1
参考リンク(信頼できる一次情報・公的情報)
- 横浜市民メンタルヘルス講座|主催ページ(浜家連):開催日・内容・会場等の一覧。特定非営利活動法人 横浜市精神障害者家族連合会
- 同・配布チラシPDF:**「名称ゆえに誤解されやすい」「治療で回復の可能性が高い」**等、主催者の公式メッセージ。特定非営利活動法人 横浜市精神障害者家族連合会
- McLean Hospital|NPDウェビナー案内(9/30・火):NPDがなぜスティグマ化されるのかを専門家が解説、録画配布案内あり。mcleanhospital.org+1
- Cleveland Clinic|“『ナルシスト』というレッテルは避けよう”という臨床家解説:悪魔化(demonize)は誰にもふさわしくない。Cleveland Clinic
- APA(米精神医学会)|スティグマと差別の有害性:受診回避や回復の妨げに。言葉の選び方の推奨も公開。精神医学協会+1
- WHO(世界保健機関)|反スティグマの取り組み:社会的連携と当事者協働の重要性。世界保健機関+1
- JAMA Network Open(2025)|若者向け反スティグマ介入の系統的レビュー:短期的な有効性の示唆。ジャーナルネットワーク
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