恐怖の正体は殆どが妄想
恐怖の正体は殆どが「妄想」です。そこに深く気づくことが出来て、繰り返し練習していけば得体の知れない恐怖は消えます。
恐怖の正体は殆どが「妄想」だというのは、例えば、北朝鮮が発射したミサイル。または、発射すると言われているミサイル。これってまだミサイルが日本に落ちていませんよね。つまり、現実には起きていないことを想像して恐怖しているのです。出来ることなら、こんな無駄な恐怖を持ちたくありませんよね。
妄想癖が恐怖を強くしてしまう
普段から「現実からかけ離れた妄想をしていることが恐怖を強くしてしまう」のです。つまり、知らない間に「恐怖増幅トレーニング」をしてしまっている状態なのです。
例えば、現実ではありえない恋愛妄想をしていたとしましょう。その妄想を日々持ち続けることで現実的ではない思考ばかりしてしまいます。その現実的ではない思考をしている時に、それが現実の意味ある行動に繋がっているかを考えて見て下さい。繋がっていないのです。
つまり、現実の意味ある行動をしていないということは脳の前頭葉を働かせていないということ。脳の前頭葉を働かせないと衰えてきます。そして、恐怖が強いのは脳の扁桃体の過剰興奮によるものです。この恐怖の元である脳の扁桃体の過剰興奮をすぐに鎮めてくれるのが脳の前頭葉と言われています。それなのに脳の前頭葉が衰えていれば?そう、恐怖を鎮めることが出来ないのです。それは恐怖が強いままということ。
なので、妄想癖が、恐怖を強くしてしまうのです。
Nさんの恐怖が軽くなった方法
例えばNさんは、母親に支配され虐待されたことで、大人になってからも過去に恐怖していました。そのNさんの恐怖が軽くなった方法が「恐怖の正体は妄想」だとしっかりと納得したことです。
つまり母親が怖かったのは過去です。今ではありません。今目の前に母親がいて、それが怖いのなら良い恐怖ですが、目の前にいないのに恐怖するという事は無駄なことだと気づけばよいのです。
例えば、感情はガソリンのようなものですから、無駄に恐怖するという事は無駄にガソリンを使うという事です。今、目の前に怖いものが無い場合は恐怖しなくていいのです。目の前に現れてから恐怖すればいいのです。
車でドライブに行くのが3日後だとします。それなのに3日前から、車体を持ち上げてアクセルを踏んでガソリンを無駄に消費しているのは、意味がありません。それと同じことです。出発する日にアクセルを踏めばよいのと同じで、目の前に恐怖の対象が現れたら恐怖して緊張すれば良いのです。
この新しい考え方の癖がつくことでNさんの恐怖症はみるみる改善していきました。
ご理解いただけましたでしょうか。恐怖の正体は殆どが「妄想」。そこに深く気づくことが出来て繰り返し練習していけば得体の知れない恐怖は消えます。何を練習するか。自分が恐怖を感じている時に「今、私(僕)は恐怖を感じている」と感じていることを認めて、その上で、「だけど、これは今起きているわけではない。」と考えて「行動」するのです。
例えば、対人恐怖症が酷くて、人と話すことが怖いとします。そして話そうとすればするほど恐怖が出てくる。そこで「今、私(僕)は恐怖を感じている」と感じていることを認めて、その上で、「だけど、これは今起きているわけではない。」と考えて「行動」するのです。そう、実際に話してみるのです。
その結果、失敗だったと思ったとしても自分を責める必要はありません。結果が失敗に思えても、その「行動した」という部分にしっかりと1歩進んだ証拠があるのですから。その繰り返しです。そうすることで恐怖は減っていきます。
「深く気づく」には「行動」が効果的です。無理しないように焦らず進んでいくことが大切です。
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