子供時代、少年院に保護司さんが面会に来てくれて、当時の僕の変化に驚いていた話を少し書きたいと思います。
まず、この保護司さんは少年院に入る前の保護司さんで、通常、少年が保護司さんの家に月に一回行かないといけないのですが、16歳くらいの頃の僕は保護司さんのところに行きませんでした。そのため、毎月保護司さん自ら僕の家に来てくれていたのです。しかし生意気だった僕は、保護司さんの話はほとんど聞かず、寝転がった状態でタバコを吸いながら応対していたのです。そしてその後に逮捕されて少年院に行くことになったので、その保護司さんとの関係は基本的には終わりです。
通常、保護観察処分中の子供が再度逮捕された場合、その保護観察は中断され、保護観察処分が終了します。そのため、保護観察の担当保護司も引き継ぐことはありません。
逮捕後の手続きは新たな刑事手続きとして扱われます。新しい事件についての対応や裁判が行われ、その結果に基づいて新たな保護観察処分やその他の処分が決定される場合があります。この新たな処分に対して、新しい保護司が割り当てられることになります。だけど詳しいことは忘れましたが、少年院から出た後もこの保護司さんが担当になってくれました。
そして、少年院に在院中の時も僕のことを心配し、横浜から新潟まで来てくれました。面会では僕の良い変化に驚き、少年院の先生も僕の過去の保護司さんへの異常な応対からの良い変化を知り、喜んでいました。保護司さんも驚いており、面会後手紙を送ってくれたのですが、その手紙には下記のことが書かれていました。
私も自然な感じでの面会はうれしい驚きでした。
以前の落ち着きのないうわの空の隆志くんではなく、
普通の感じの良い少年!健康的な顔色、落ち着いた態度、
何よりも相手の目を見て話す!本当に好ましい少年がそこに居ました。
子供時代の僕はかなりの人間不信だったので、心許した人間以外の目を見ることはほとんどありませんでした。信じていない人間と目を合わすとイライラしてきて、敵認識する要素が1つでも見つかると攻撃的になりやすいので、信じていない人間の目を見て話すことはしていませんでした。
だけどこの少年院は、「僕のために泣いた先生〜少年院〜」の曲の歌詞でお伝えしているように、僕を裏切ることがなく、心から信用できるところだったので、僕の人間不信が一時的に回復し、生まれ変わったかのように、真っ当な人間のことを信じることができるようになっていたのです。この保護司さんが来てくれたのは、出院が近い頃で、かなり健康的になっている頃でした。逮捕される前は重度のシンナー中毒だったので、顔色も悪く、落ち着きもなく、すぐにイライラする心理状態でした。
僕は虚言者ばかりの機能不全家族では悪者扱い、ゴミ扱いされ、でっち上げられたりした反面、非行少年への理解がある真っ当な大人たち(知識や理解ある人間)の間では物事を正しく判断する良い人に出会うことがかなり多かったのです。良い少年院や先生にも恵まれ、鑑別でも僕に「あなたは悪い人間ではない」と真実を見る面接官と出会ったり、「あなたはあの環境じゃなかったらかなり伸びることができたのに」と言われたり、暴走族時代も腐った人間が周囲にいなかったり。
自分でも不思議な人生だなと思います。
少年院では「職業補導賞与金」という名目で出院するときに現金が支給されますが、13ヶ月間の労働で4353円です笑 安いですね。
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