こんにちは。心理カウンセラーのように、やさしく・実務的にお伝えします。この記事は、うちの猫(14歳/腎機能は少し低下/体重は約7.0–7.1kgで増やしたくない/飲水は良好)のために、 国内の入手性と費用感も含めて最新の腎臓ケア・体重管理向けフードを徹底比較し、長生き(20歳、可能なら30歳)を見すえた結論を整理したものです。
最新プロファイル(提供データの要約)
- 年齢:14歳(シニア)/体重:7.0–7.1kg(これ以上は増やさない)
- 飲水:良好(自発的にしっかり飲む)
- 血液検査:
- ALT(GPT):103→80(2025/02/03 → 2025/07/07 改善)
- AST(GOT):36(2024/07/02)→46(2025/02/03)
- 中性脂肪(TG):150→58(改善)
- クレアチニン(Cre):1.70 → 2.05 mg/dL(上昇)
- フード履歴と反応:ヒルズk/dは食いつき◎だが体重↑、フォルツァ10 リナールは嗜好×、一般食「グランツ」で肝/TGは改善するもCre上昇
評価方針(かんたんに)
- 腎臓の保護(リン・ナトリウム・タンパク質は控えめ、オメガ3やビタミンB群など)
- 消化・摂水・満腹感(ウェット活用や可溶性繊維など)
- 体重管理のしやすさ(エネルギー密度・g数管理の容易さ)
- 安全性・品質・継続性(療法食設計/入手性/コスト)
腎臓病の猫では、リン・タンパク・ナトリウムを抑えた療法食が標準治療として推奨され、生存期間の延長が複数研究で示されています(例:Elliott 2000、Plantinga 2005 など)。IRISや総説もこの方針を支持しています。出典は本文末をご参照ください。
長寿のための最適フード「総合ランキング(アップデート版)」
※あなたの猫の実データ(体重↑しやすい/フォルツァ10は嗜好×)を反映し、「食べ続けられる」「太らせない」「腎を守る」の3点を最優先に順位付けしています。
| 順位 | 製品 | タイプ | ここが推し(腎・体重・継続) | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| 1 | ドクターズケア キドニーケア(ドライ) +プラス(可溶性繊維)推奨 | 療法食/ドライ | 腎配慮(低リン・低Na・たんぱく調整+ω-3)。 可溶性繊維で満腹感を出しやすく、太りやすい傾向の子でも量管理で安定。 小分けで酸化/ロス抑制、公式(病院コード)なら価格も安定。 | 「ヒルズだと太りがち」「コスパ重視で長く続けたい」 |
| 2 | ヒルズ k/d 早期アシスト(ドライ/ウェット) | 療法食/ドライ・ウェット | 腎配慮+嗜好性が高い。やや低めのエネルギー密度ロットもあり筋量維持に配慮。 公式説明に“腎機能保護・体重/筋肉維持”の訴求。 | 「食べないと不安」「まずは確実に食べてほしい」 |
| 3 | ロイヤルカナン 腎臓サポート(パウチ各種) | 療法食/ウェット | ウェットで摂水↑と香り↑。味のバリエーションが豊富で食べムラ対策に強い。 国内流通・在庫も安定。 | 「飲水は良好だがさらに水分を足したい」「香りで食欲を引き出したい」 |
| 4 | Happy Cat VET Diet Renal(ドライ) | 療法食/ドライ | ドイツのVETライン。低リン・低Na・たんぱく調整で腎機能サポート。 人工着色料・人工香料・保存料を使わない方針の説明が多く、無添加志向寄り。 | 「無添加寄りの腎用ドライを試したい」「少量からお試し」 |
| 5 | アニモンダ INTEGRA PROTECT Renal(ドライ) | 療法食/ドライ | 腎不全用にたんぱく・リンを抑制し、グレイン/グルテン不使用。 ドイツ獣医監修の専用ライン。 | 「無添加志向&グルテンNGの選択肢も見たい」 |
| 6 | ピュリナ プロプラン ベテリナリーダイエット NF | 療法食/ドライ・ウェット | 低リン・低たんぱくの腎ケア設計。国内公式にもラインナップあり(原産・在庫は変動)。 | 「主治医が推す場合」「他の療法食が合わない時の代替」 |
備考:フォルツァ10 リナール(アクティウェット/ドライ)は栄養設計上は良い製品ですが、あなたの猫では嗜好性が合わないため、今回の順位からは外しています(無理に続ける必要はありません)。
なぜこの順番?(根拠と裏付け)
- 腎臓用療法食の有効性:腎臓病の猫では、リン・タンパク・ナトリウムを制限し、オメガ3やビタミンB群を補う設計が標準で、生存期間が延びるという研究が複数あります(Elliott 2000、Plantinga 2005など)。IRISや総説でも推奨されています。
- ドクターズケアを1位にした理由:公式に腎用ラインと「可溶性繊維プラス」があり、満腹感→体重増リスク対策が取りやすい。小分け&公式価格で継続性が高い。
- k/d 早期アシストを2位にした理由:公式が示すとおり腎機能保護・体重/筋肉維持の設計で、食べてくれる安心感が高い。太りやすい子はg数固定で運用。
- Happy Cat/アニモンダを新規採用:Happy Cat VET Renalと、Integra Protect Renalは、低P・低Na・低たんぱくの腎用ドライで、無添加志向寄りの選択肢として有用。
うちの猫向け「使い方ガイド」
1日の量(g)の求め方
1日g = 目標kcal ÷(袋のkcal/100g)× 100
例:目標190kcal、袋370kcal/100g → 約51g/日。これを1日3〜4回に分けると食べ過ぎと吐き戻しの予防になります。
体重管理のコツ
- 週ごとの体重変化は0.5〜1%減を目安(7.0kgなら35〜70g/週)。
- おやつは総カロリーの≤10%まで(かつお節・チーズ・内臓系はリン/Na的に控えめ)。
- 飲水は良好→現状維持でOK。季節や体調でウェット日を増減。
尿石やその他の病気の予防
腎臓用フードは結石専用ではありません。尿検査(pH・比重・結晶)を定期的に行い、必要なら「尿石ケア食」に切替を検討します。高血圧や甲状腺、歯周病などは食事だけでは防げないため、年2回の健診と毎日の観察がいちばんの予防です。
参考・出典(主要)
- ドクターズケア 公式(病院コード前提の通販・価格):どうぶつ病院宅配便(猫用キドニーケア各種)
- Hill’s k/d Early Support(英語公式):Hill’s公式
- ロイヤルカナン 腎臓サポート(パウチの日本流通例):Amazon製品ページ
- Happy Cat VET Diet Renal(英語公式):Happy Cat公式
- アニモンダ Integra Protect Renal(英語公式):animonda公式
- ピュリナ プロプラン ベテリナリーダイエット NF(日本公式):Nestlé日本公式
- 腎臓病と食事:IRIS/総説・生存期間研究(代表)
- Elliott J. et al. 2000, Plantinga EA. et al. 2005(腎食で生存期間延長)
- IRISガイドライン(猫のCKD管理の推奨)
最後に。数字の上下に一喜一憂して疲れた日は、「今日もちゃんと食べて、よく飲んで、少し遊べたね」と声をかけてあげてください。
その積み重ねが、いちばんの長寿の栄養です。いっしょに、ゆっくり長く暮らしていきましょう。

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