親への恨みの回路は妄想である
まず、親への恨みの回路ですが、これは「恨みつらみの思考回路・感情回路」です。これは長い時間をかけて自分で創ってきた妄想です。誤解をしないでいただきたいのは、親への恨みを抱えることになった事実の出来事(実際に被害を受けた等)を否定しているのではありません。そして恨みの感情を持つことを間違っていると言っているのでもありません。それも素直な自分の感情です。しかしそこには誰にでもある妄想があります。僕もありました。広い意味で妄想の無い人間はいません。そういった妄想的な回路を修正することが出来ると、恨みを晴らすことが出来るのです。ただ、この妄想から抜け出すのは至難の業です。抜け出す以前の問題で「気づいていないから」です。妄想は気づかないものなのです。
僕自身、「恨みつらみの思考回路・感情回路」という妄想に気づき、そこから抜け出した人間なので、このことは絶対に伝えないといけない。そう思い、「親への恨みはでっち上げ」を書いておきました。
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16年かかって恨みの妄想に気づけた人
ある人は、恨みの妄想から抜け出すまでに16年くらいかかりました。全く気づけず、自分で創り上げた「恨みつらみの思考回路・感情回路」を強化して、歳をとるごとにどんどん悪化していきました。僕自身も抜け出すまで長い年月がかかっています。気づけずに人生を終えてしまう人もいるでしょう。それほど難しい問題である場合もあるのです。
恨むだけの事実があったとしても、そういう被害を受けたとしても、それに関する様々な情報には、歪み、歪曲、妄想、嘘などが付着しています。これは人間は完璧では無いから当たり前のことなのです。その歪み、歪曲、妄想、嘘などに本人が気づいていないのです。そして、5つ、あるいは、8つの正しさからかけ離れてしまって、「恨みつらみの思考回路・感情回路」を強化しながら、自分で自分を苦しめているのです。
16年かかってそのことに気づいて抜け出せた人は、「やっと気づけた。ありがとう。人生をやり直す」と言いました。簡単に言うと、その人は、10代で子供を産んだけど子育てを放棄してしまいました。全てが怖くて逃げ出してしまったのです。そしてそこから親を恨むことで、親を悪く見ることで、自分の責任から逃げたのです。そのことを隠すかのように親を悪く言いながら恨みを強化しました。確かに恨むだけのことはあったのです。だけどそれをネタにして、膨らませて、今の自分の人生から逃げていたのです。そのことに気づき、目を覚まして、人生をやり直すと言いました。
人は誰もが何らかの形で大なり小なり、親などへの恨み、その他のことをでっち上げています。それが修正されればされるほど、良い方へと向かうことが出来るのです。
心の晴れを知るには(恨みを晴らすには)
僕自身も実際に親への恨みを克服しました。今は恨みはありません。それは恨みに関する心を晴らしたからです。恨みは、晴れれば消えるのです。ではどうやって恨みを晴らすのか。それには、心の曇り、心の雨、心の雷、そして心の虹を知ることです。そうすると、心の晴れを知ることが出来るのです。何を言っているかわからないと思います。まずは「親への恨みはでっち上げ」を読んでほしいと思います。
この本では、「心の曇り、心の雨、心の雷、心の虹、心の晴れ」の5つをお伝えしています。虹が現れるには「太陽」と「雨」が必要です。本の中でお伝えしている「心の雨」は「涙・深い悲しみ」のことです。あなたがまだ気づいていない悲しみがあります。それに気づくことが大切です。それに気づくには、「心の雷」が必要です。雷は怒りの喩えです。あなたの恨み、そして怒りを感じきって、その背後にあるあなたの悲しみをしっかりと感じきってほしいと思います。その雨の後に晴れが来るように、悲しみをしっかりと解放すると心は軽くなります。沢山の涙を流して、そして太陽(あなたがあなたの親として心の温かさ)をあなたに向けてあげて下さい。そうすることで、心の太陽と心の雨が揃い、心の虹が現れるのです。1回では無理です。何度も何度も、自分と向き合って、あなたの心を解放して下さい。あなたがあなたの親となり、自分の気持ち、感情、全てを受容して下さい。受容すると心が働き出します。心の曇り、情けない気持ちも、恥ずかしい気持ちも、劣等感も、自分の悪い部分も、全部認めて下さい。そして「心の曇り、心の雨、心の雷、心の虹、心の晴れ」の5つ全てを動かすことで、心に変化が起こります。心理的な変化です。これが、本の中の「最高の贈りもの(高い視座・広い視野・高い視点)」の発見に繋がります。これはサヨナラ・モンスターに通じるものです。
要は、自分の心をしっかり働かせて、恨みに関する部分を解放し、あなたがあなたの親になってあげて下さい。そしてしっかりと自分の心を働かせることが出来ると、「最高の贈りもの(高い視座・広い視野・高い視点)」の発見に繋がります。新しい解釈が出来るようになります。それが恨みを消してくれます。新しい気づき、より良い解釈、正しい解釈などが、恨みの妄想回路を修正してくれます。
恨みの感情は無意識の中で肥大化し化け物になる
僕は、そこらの金の切れ目が縁の切れ目の仕事だけの心理カウンセラーと同じことは言いません。そんなことで届く領域は心の浅瀬部分だけからです。親への恨み問題は深刻です。何故かと言うと、恨みの感情は無意識の中で肥大化し、いつか化け物になるからです。その化け物が集合体となり、集合的無意識に入り、それがやがて国さえを滅ぼすほど肥大化するのです。それを昔の人は悪霊とか悪魔と呼んだのかもしれませんね。
「親への恨みはでっち上げ」というタイトル、そして「永遠の赤ん坊」という言葉でわざわざ刺激する理由は、気づいてほしいと思うからです。自分で創り上げた「恨みつらみの思考回路・感情回路」がやがて自分を食ってしまうのです。人は、妄想世界に心が堕ちて、そして堕ちたことに気づかずに苦しんでいるのです。
下記の格言をお読み下さい。
気をつけなさい。憎しみ、恨み、ねたみといった感情は、すぐにあなたの潜在意識に記録されてしまいます。つねに愛と善意の気持ちを忘れないように。
ジョセフ・マーフィー(神学、哲学、法学、薬理学の博士号をもつ成功哲学者)
恨みを持って、恨みに関する思考、感情、言葉を創って使い、そして行動(例えば復讐的な行動)をとっていると、それらは全て潜在意識(無意識)に強力に記録されてしまい、それらが肥大化していき、自分の人生を飲み込んでしまうのです。つまり不幸になってしまうということ。恨み辛み復讐心で幸せになった人はいないと思います。時間(命)は有限です。恨めば恨むほど、後で変わることが大変になります。1日も早く、「恨みつらみの思考回路・感情回路」を修正してほしいと思います。
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