宗教二世とは、特定の信仰を持つ親や家族の元で、その教えの影響を受けて育った子供世代のこと。
僕も宗教二世で洗脳されて育った
僕も宗教二世です(今は完全に無宗教)。物心ついた頃から宗教中心の生活を送っていました。〇〇すると地獄に落ちるとか、〇〇すると事故に遭うとか、そういった刷り込みを沢山受けて育ち、問題があればお経を唱えれば解決すると信じ込んだ大人たちに中で育ち、一般とはかけ離れた考えを植え付けられて育ちました。これは経験者しかわからないことですが、こうした刷り込みにより心の中に仮想世界が創られます。そして〇〇すると事故に遭うとか、こういった刷り込みによる恐怖はリアルに感じられます。こういった恐怖を植え付けられながら心が支配されていく仕組みです。要は洗脳です。これに支配されていくのです。
僕は幼稚園では全く馴染めず、小学生になっても学校で他の人と喧嘩になることが多く、普通の人たちに馴染めないまま生きていました。自分だけが異質な存在に感じていました。そして小学生時代は、絶対に欠かしてはならない朝晩のお経、そして一番になれというスパルタ教育、これが中心の生活をしていて、小学3年生になると、ほぼこればかりになり、普通の子供のようなこと、例えば親が運動会に来てくれる、誕生日を祝ってもらうなどもなく、お経と勉強以外は無視されているような日々を過ごしていました。
夕食時も会話は1つもなく、無言で睨んでいる親、些細なことで怒鳴りつけてくる親、食事中は常に緊張状態で過ごしていました。食事中に顔を左に向けてテレビを見るだけで怒られる夕食で、ただ前を向き言葉を発することなく食べ終えるという夕食でした。親の信仰心が凄まじく、命を超えて信仰しろと。何かあれば自分の命を投げ出してでも仏様を守れという教育だったので、自分を大事にすることはとても悪いことかのように思っていました。
支配や洗脳に抵抗し始めた13歳
そんなことも含めてストレスになることだらけの生活を13歳まで続けて、そこで僕は爆発して非行に走るのですが、それまで宗教的な恐怖を植え付けられていたので、非行に走ることも心理的なもので言えば命懸けでした。1日でもお経をやらなければ事故に遭ったり、何か怖いことが起きて死ぬという気になっていたので、そこからの非行は命懸けでした。やれるもんならやってみろこのやろう。死んだって構わない。どうせ20歳までに死ねないいんだから。そういう思いもあっての親や支配への徹底した子供なりの抵抗でした。
承認問題、これが深刻なもの
下記は、『宗教2世の私が悩み苦しみ抜いた末に悟ったこと | 不安な時代、不機嫌な人々 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース』からの引用です。
1、親の信仰を受け入れることが愛情の前提条件となっており、承認問題を引き起こしやすい[mfn]引用文献:宗教2世の私が悩み苦しみ抜いた末に悟ったこと | 不安な時代、不機嫌な人々 | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース(https://toyokeizai.net/articles/-/618789)[/mfn]
まさにこの通りで、親に愛されたいが為に親の信仰を受け入れていたのです。だから承認問題が深刻になりやすく、僕の場合は人一倍家族や他人から承認されたくて承認欲求に飢えていました。悪いことをしている方が家族や他人から認められていたので、悪いことを続けていました。そして生まれて初めて少年院の中で悪いことではなく、本当の意味で正しいことで認めてもらえたことで、悪いことをやめたい、更生したい、そう思うようになりました。
これは下記の本にも書きました。
子供を非行に走らせない為には上記のKindle本で「善行」で検索して文章を読んでみて下さい。これが非行予防においてかなり効果的なものです。子供の善行をしっかりと責任を持って承認する。これが非行予防の王道です。
苦しみが深くなっていく
話は戻りますが、少年院の中で変わろうと決意しました。だけど自分の心の根っこの問題(宗教二世問題など)は何も解決されていなかったので、結局、親の元に戻り、数年後再び宗教依存症だった親の信仰を受け入れて、共依存になってしまい、心がどんどん苦しくなっていきました。親を信じ、宗教を受け入れれば受け入れるほど苦しくなっているのに、理由もよくわからないまま苦しくなっていき、どんどん孤立し、人との関わりもダメになっていき、おかしくなっていきました。そして家族の中では更にスケープゴートになっていき、更に苦しくなっていきました(この頃に自殺するところだった)。
宗教二世は孤独と孤立の中で苦しみ、スケープゴートは更に苦しむ
宗教二世は孤独と孤立の中で苦しみます。その中でのスケープゴートは更に苦しむことになります。経験していない人にはその苦しみの一部分でさえ理解出来ないものです。宗教的な人格、思想、信念、凡ゆるものが普通の人たちとはかけ離れている為に合わなくなってしまうことが多いのです。だから普通のことが苦しかったり、怖かったり、どうしても無理だったりして、苦しいわけです。みんなの輪が異常に怖くなったりする人もいます。結婚式、運動会、そういったものがどうしても無理だったり、恐怖したりする人もいます。
一部の信者らは問題解決が全くないので、問題が山積みになり、どんどん献金してお金がなり、貧しくなり、家庭が壊れていきます。これと並行して家庭内でスケープゴートを創ります。スケープゴート(悪役・身代わり・生贄、犠牲)なしでは生きられなくなっていますから、この中でスケープゴートになった勇気ある者は、最悪死にます。非常に難しい立場です。
心を癒すもの、それは理解です。
僕も親を恨み、宗教を憎み、自分の境遇を恨んだこともあります。だけど今は、それで良かった、あれで良かったんだと思えるようになりました。苦しみ続けたところから、親などのことを理解出来る部分が増えていったからです。この貴重な経験をしたからこそ深く理解出来るようになったのだと思います。理解は癒しに繋がります。親は子供を苦しめようとしていたわけではない。ただ必死に幸せになろうと、なりたいと願い、宗教依存症になり、信仰で救われたがっていたのです。そして誰にでも間違いがあります。親も1人の人間であり、自分なりに必死に生きていたのだということがわかってきたのです。それが少しずつ見えるようになってきました。
すると、ありがとう(有難う)と思えることも増えていきました。
下記をお読み下さい。
カルト研究者「親による信仰の強制は『児童虐待』に含めるべき」2世支援が乏しい現状に警鐘(弁護士ドットコムニュース) – Yahoo!ニュース
上記に書かれてあるよう、信仰の強制は児童虐待に含まれるようになってくると思います。信仰は子供の人格を破壊し、人生そのものを壊してしまうことがあります。僕の場合は自力で恨みを転換しましたが、それが出来ずに自死をする人たちもいたと思います。だけど理解してほしいと思うことは、その親もまた親から酷い育て方をされているはずです。世代間連鎖しています。そしてそれらを辿ると戦争の苦しみに辿り着く場合があります。自分だけが被害者というわけではないのです。誰もが被害者でもあり、加害者でもあり、支配的な部分もあり、被支配者な部分があります。そこをよく理解して、誰かを傷つけて終わるのではなく、今よりももう一歩深い理解へ入っていき、自分も他の人も癒される方へと向かってほしい、その為に自己理解、他者理解を深めてほしいと思います。
「理」の力が上がると、自己理解力、他者理解力が上がります。「理」、これは脳の前頭前野が司っています。人間は前頭前野を活性化させて鍛えていくほど良心が育ちます。自分の中に良心が育つほど、良い視点を見つけやすくなります。良い視点が見つかってくればくるほど、恨み辛みの世界から抜け出していけます。
アインシュタインはとても良い言葉を残してくれていました。
平和は、力によっては維持できない。それは、理解によってのみ達成される。
アルベルト・アインシュタインの言葉
心の平穏も同じで、理解によってのみ起こり得ます。理の力が弱くなり、力を使って支配しようとする恐れが、争いを生みます。親子で争うのではなく、どちらかが誰かが先に、勇気を持って理解をし始めないといけません。
親を親として見るのは20歳で終わりにしましょう。あとは1人の人間として見れば、そこにある苦労、努力、隠された深い悲しみ、思いやり、自分が望んだものとは違うかもしれない愛情、気づけていなかった愛、色々あることに気づけます。その「気づき」は、脳の前頭前野が鍛えられてきて、扁桃体を鎮める力がついてくると起こってきます。つまり自分の中にある恐れが減れば減るほど、相手を深く理解出来るようになってきます。
悪人扱いされるスケープゴートタイプの人の正体
宗教二世は孤独と孤立の中で苦しみ、その中でのスケープゴートは更に苦しむ。
そういった人たちは一番下で苦しみを背負ったからこそわかることがあります。
自ら犠牲になることをいとわない人は、心に決めた目標を必ず達成します。
ジェームズ・アレン(イギリスの作家)
スケープゴートの立場を本当にやめたかったのならやめれたはずです。逃げることも離れることも出来たはずです。それなのにどうして、自ら無意識のうちにスケープゴートになったのでしょうか、、、。その答えを見つけることが出来たスケープゴートタイプの人は「本当の自分と繋がった人」です。
僕は知っています。悪人だと言われる人たちの中に、とても心優しく、心が綺麗で、表には決して出さないけど、人の心をしっかりと持っている人もいることを……。このことと関係ある格言が下記です。
病んだ集団は、誰か一人を犠牲にしてその集団を維持します。その人が一番心の優しい人なんです。
加藤諦三(日本の社会学者、評論家、早稲田大学名誉教授)
無意識のうちにみんなのものを背負い、誰にも知られることなく、気づかれることなく、陰で支えている人もいます。それがスケープゴートタイプの人です。そんな人たちの心を深く理解出来るようになった人が増えた社会は、成熟した社会と言えますし、国家で言うなら機能不全国家から脱却した立派な国家と言えます。スケープゴート問題を解決すること、これは全員が取り組んでいくべき問題なのです。実はこれが犯罪率、再犯率などに深く関係していることです。ここを理で解けば犯罪は減っていきます。
最初はみんな白い羊だったのに、一部の勇気が挫けた白い羊たちが、白い羊1匹を「黒い羊」だと決めつけて、レッテルを貼って、誰からみても黒く見えるように巧みに操作しました。そしてみんなから黒い羊だと決めつけられた羊は、自分は黒い羊だったんだ……と思い込んでしまい、別の居場所を求めて歩き出したのです。
このことに気づいて、深い意味で気づいて、理解を深めて、心から本当にごめん。と理解と共に伝えた時に、1つのシナリオの幕が閉じるのです。これは個人間でも国家間でも同じことです。これが争いの原点の1つです。だから互いに引かない。黒い国だと決めつけられた国は可哀想な国だなと思います。本当に黒いのか確かめていけば実は黒くなかった……ということがわかるかもしれません。
理解こそが癒しに繋がる!
色々と書きましたが、理解が深まった人たちの間には癒しが起こります。
理解は癒しになる。これは心のこともそうですが、脳障害を癒そうとする専門家などにおいても使われている言葉です。「ピーター・オドネル・ジュニア脳研究所」のホームページには「理解が癒しになる」と言う個別記事も掲載されています。下記引用の太文字をご覧下さい。
ピーター・オドネル・ジュニア脳研究所
理解が癒しになる
あらゆる種類の脳障害に立ち向かうために団結した科学者、教授、臨床ケアの専門家の同盟。
科学研究から教育、臨床ケアまで、私たちの仕事は、医学の最も複雑な器官を理解する新しい時代の震源地にあります。ここで起こっている進行状況の詳細をご覧ください(Google翻訳)。[mfn]引用文献:Understanding becomes healing | Peter O’Donnell Jr. Brain Institute | UT Southwestern Medical Center(https://utswmed.org/odonnell/understanding-becomes-healing/)[/mfn]
心であれ、身体であれ、脳であれ、病気や障害であれ、全て理解が癒しに繋がっていきます。ですので理解の力を上げていくことが癒しの力を上げることになるのです。自己理解力を上げれば自分の心の苦しみを減らせます。それはサヨナラ・モンスターでいうところの「モンスター」が解かれるからです。無意識のうちに感じる苦しみの元が小さくなるからです。モンスターは「無意識の心の情報のまとまり」のことで、ここが理で解かれていくと軽くなっていくのです。そして無意識の定義はいつもお伝えしているよう、「気づいていないもの」です。自分で気づいていない自分の心の情報のまとまり、それを「モンスター」と言っているのですが、そこに気づいて、解いていく。それがサヨナラ・モンスターということになります。そしてそのスタートがサヨナラ・モンスター教材本編の「必ずメモしておくこと」です。ここから始まります。
まずは自分のことを理解してあげて下さい。理解の最初の一歩は「書くこと」から始まります。書くことが苦手な方や無理な方は「音声」でも良いです。音声で取り組む場合は「サヨナラ・モンスター(Voice)」もおすすめです。書く方法のサヨナラ・モンスターはこちらです。
あなたはあなたのことを深く理解してあげて下さい。自分を深く理解するということは、本当の自分と再び繋がるということです。そしてそれは、とても怖いことです。だから多くの人はそのことから目を背けます。
最後に下記の格言をお読み下さい。
成長して本当の自分になることは、勇気がいること
E・E・カミングス(アメリカ合衆国の詩人、画家、随筆家、劇作家)
本当の自分になるには、心の中にあるもの、サヨナラ・モンスター教材本編の「モンスターの正体の図」にある「黒い部分」、購入者さまは再度見て下さい。これは自分で気づいているものではなく、自分で気づいてないものです。これに同一化しています。だから気づけず、それがないものとして平気でいられます。そしてそれに気づかない為に偽のそれさえも創る場合があります。どうしても気づくわけにいかない人もいます。そういった同一化をどれくらいの人がしているのか、とある研究者は9割と言いました。僕もそれくらいだと思います。そしてそれは本当の自分を生きられていない証のようなものですから、10人中9人は本当の自分を生きれていないと思われます。それほど難しいことである場合もあるのです。だから、前記したE・E・カミングス(アメリカ合衆国の詩人、画家、随筆家、劇作家)の格言にあるよう、”成長して本当の自分になることは、勇気がいること”なのです。ここには深い意味があるのです。
サヨナラ・モンスター教材本編の「モンスターの正体の図」の黒の部分に気づいて、そして自分で解決しないといけません。気づいて、それを書くこと、あるいは音声で取り組んでいけば減ってきます。
サヨナラ・モンスター教材本編の「モンスターの正体の図」はシンプルでありながら、心の問題を解決するためにとても良いものです。あれは宗教二世として洗脳されて本当の自分を見失った時期もあり、その経験があったからこそわかったことなのです。つまりあれは、洗脳が解けてしまうことと似ているものなのです。洗脳は基本、「モンスターの正体の図」の黒の部分を植え付けます。これを植え付けられたら視野が狭くなります。つまり心のトンネルに入れ込まれるのです。そしてそれが本来のその人の心の働きを阻害するものになるのです。だから図の黒い部分を減らしていく必要があるわけです。それにより「モンスターの正体の図」の水色部分が増えてしまい、赤色部分が破損し、緑の部分に色々問題が増えます。そうして心を支配されて本当の自分からかけ離れてしまうのです。だから本当の自分に戻っていくには、理解の力を使って、「モンスターの正体の図」にあるもの、それらを書くことなどで減らしたり、転換したり、解放していくことが大切なのです。
僕はあれで宗教洗脳が解けて本当の自分を大切に思えるよう回復しました。
長くなったので、よくわからなくなった人もいると思いますが、簡単に言えば、脳の前頭前野を鍛えていき、理解の力を上げていけば、その分だけ無意識にある問題が小さくなり、解放も起こしつつ、癒しに繋がっていくということです。そういったことを書くことで行うのがサヨナラ・モンスターで、音声で行うのがサヨナラ・モンスター(Voice)ということです。そしてこれらの方法は、書くことが癒しになることについて最前線の研究者である、テキサス大学オースティンの心理学者ジェームズ・ペンネベーカー博士(Pennebaker, James W.)などの研究で分かったことなども多数組み込まれているような方法なので、ちゃんと理解を深めながら取り組んでいくことでとても高い効果が期待出来るということです。ただそれにはその人次第でありますので、自分の親となり、自分を救い、自分を変えていこうとする強い気持ちを持ってほしい、、、そう思っています。その為に書いていくのです。あなたの心の中にいる小さな自分。言いたいこと、わかって欲しいこと、沢山あります。抑圧されてきた人ほどあります。そこを自分の力で解いていくことが必要なのです。心の中の小さな自分の口を封じてはいけません。
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