ガスライティングを仕掛ける人の特徴は色々とありますが、今回はその特徴の1つである「陰湿巧妙」について少しお伝えしておこうと思います。
この記事の目次
ガスライティングとは
まずガスライティングとは何か、詳しいことは「ガスライティングに打ち勝つ方法(1巻)」に書いていますが、簡単にお伝えしますと「気を狂わせる心理的な虐待」のことです。
被害妄想の場合もあれば、そうではない場合もあります。本当に被害を受けているのに、加害者側が陰湿巧妙な為、巧みな隠蔽によって被害者がおかしい扱いされている場合もあります。
何故気を狂わせたいのか?
では何故ガスライティングを仕掛ける人はターゲットの気を狂わせたいのか? それは相手を破滅へ導きたいからです。気が狂ってしまったら破滅(自滅)へと向かいます。ターゲットが自滅に向かっていくと、加害者が隠蔽したいことも隠蔽出来るからです。極端に言えば「死人に口無し」です。実際に死ななくても精神が死ねば(精神が壊れれば)口が無いのと同じように扱われることもあり、信じてもらえなくなりますから、隠蔽したい加害者にとっては隠蔽成功となります。
ガスライティングを受け続けた被害者が気が狂って暴れて事件を起こすとか、精神が壊れてしまって精神病院送りになるとか、孤立させて追い詰めて自殺させるなど。主にこの3つのどれかに誘導する場合が多いです。
1、事件を起こす
2、精神が壊れる
3、自殺する
これらのどれかに追い詰めていく為に気を狂わせていく必要があるのです。もし大の大人たちが、いじめ被害を訴えている子供にガスライティングを仕掛けて、いじめ問題を隠蔽しようとするなら、それはとても残酷な行為だと思います。自分たちの保身の為にいじめ問題を隠蔽して子供を生贄にするようなもの。ガスライティングを受けた子供は被害妄想だと言われて、混乱して、耐えきれなくて、気がおかしくなり出して、自殺してしまうかもしれません。
下記の記事をお読み下さい。東洋経済オンラインさんの記事からです。
《教育委員会は大ウソつき。いじめた人を守って嘘ばかりつかせる。いじめられたぼくがなぜこんなにもくるしまなきゃいけない。僕は、なんのためにいきているのか分からなくなった=略=くるしいしい、くるしい、くるしい、つらい、つらい、くるしい、つらい》《今度こそさようなら》
引用元:人生に「さよなら」した15歳少年が残した悲鳴 | 週刊女性PRIME | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準(https://toyokeizai.net/articles/-/310479)
いじめを苦に自殺をした15歳の少年の心の叫びです。この少年の心の叫びからガスライティングを受けていたのではないだろうか…。そう思います。ガスライティング被害者の苦しみはこのようなものです。
何故気を狂わせるやり方で追い詰めるか? 他にもやり方はあるだろう? と思う人もいると思います。
ガスライティングは、その1つ1つが警察が介入しないレベルのものです。要はとても小さなもので、1つ1つは合法的なものが多いです。それらを継続して繰り返すことで、繰り返しの結果、大きな成果を上げる、それがガスライティングなのです。ですから1つ1つの些細な嫌がらせは、警察も相手にしないほどのものですから、網の目を掻い潜って心理的な虐待が出来るというわけです。イメージとしては潜在意識に働きかける心理的な攻撃(現代の呪い)です。1つ1つは小さなものですから、無知な人ほど「大したことない」「小学生レベルの嫌がらせなのだから放っておけばいい」と言いますが、ちょっと賢い人なら「蓄積がどれほどの効果を生むか」わかると思います。小さなストレスの蓄積で身体を壊してしまうこともあります。心も同じで小さなストレスを蓄積させていけば壊れてしまうこともあります。些細な錯覚、錯視なども混ぜて、妄想へと誘導し、繰り返させて気を狂わせていくことで、大きな狂いを生み出すことも出来ます。つまり3の被害に、7の被害妄想などを混ぜることで、3の事実を隠蔽して、10の被害妄想扱いも出来るというわけです。
そんなガスライティングを仕掛ける加害者は、陰湿巧妙という特徴があります。息を吐くかのように嘘をつける者がガスライティングを仕掛けます。
今後はガスライティングが増えるかもしれない
ガスライティングは、加害者側にとって最もリスクの少ない虐待方法です。誹謗中傷を行うことで特定されて訴えられて損害賠償請求されたり、場合によっては名誉毀損で逮捕されることがあります。しかしガスライティングの場合、その1つ1つが、グレーゾーンのものや、合法的なもの、特定できないもの、証明困難、バレないものなので、民事や刑事でのトラブルのリスクが少ないのです。だから陰湿巧妙な人ほど、ハラスメントなどをしない代わりにバレないガスライティングを仕掛けていくのです。誹謗中傷やハラスメントが社会問題化して、多くの人が「良くないことだ」と認知した昨今では、加害者にとっては「やりにくくなった」ので、加害を進化させていくことが予想されます。つまり、誹謗中傷やハラスメント加害者が進化していくことで、より陰湿となり、巧妙化し、ガスライティングを自然と覚えていくようになるのです。心理的な攻撃が水面下に潜り出すということです。
そしてガスライティングは、ガスライティングについて勉強していなくても自然と覚えます。子は親の背中を見て育つ、昔の職人は、仕事は見て覚えるもの、黙って見て技術を盗めと言う人が多かったです。そして教えてもらうことがなくても自然と覚えていくわけです。ガスライティングも同じです。ガスライティングを仕掛けている大人を見て、彼らの技術を自然と覚える人(子供)は覚えるのです。なので、人を虐待をしたい人、傷つけたい人、加害をやめられない人の一部は、手口を進化させて、ガスライティングを使うようになっていくことが予想されますので、ガスライティング加害者から離れたい、関わりたくない、そう思う人は「陰湿巧妙な人」に注意して、出来るだけ関わらないように、狙われないよう、刺激せず、反応せず、情報を与えないようにしたほうが良いかと思います。ガスライティング加害者を言い換えるなら「呪ってくる人」です。人を呪わば穴二つ、いえ、穴は1つかもしれません。ガスライティング加害者の末路は、以前、下記記事でお伝えしたように自滅です。
人を呪わば穴二つ、ではなく、「やる気を創る心の技術」でお伝えしたように、「人を祝えば孔二つ」のほうが良いかと思います。
人を祝えば孔二つ、
(人のおめでたいことを喜ぶと、心の中の暗闇が突き抜けて、希望の光が差す)やる気を創る心の技術より
被害者は統合失調症か?
「ガスライティングに打ち勝つ方法(1巻)」は、ガスライティングを受けている人にとって役立つ一冊です。例えその被害が妄想であっても、事実であっても、どちらでも役立つことを書いています。例えば、この本では「脳の海馬」についても触れています。そしてガスライティング被害が、被害妄想の場合は、もしかしたら統合失調症による妄想の可能性もあるわけです。それは1人1人違います。
続けて、「統合失調症、脳の海馬異常が引き金 理研 – 日本経済新聞」からの引用文を2つお読み下さい。この記事に書かれてあるように、、、
理化学研究所の利根川進・脳科学総合研究センター長らは、統合失調症の症状が、脳にある海馬の異常が引き金になって起きているとするマウスの実験結果をまとめた。1文献:統合失調症、脳の海馬異常が引き金 理研 – 日本経済新聞(https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1605J_W3A011C1CR8000/)
研究チームによると、患者は海馬の働きが異常になり、記憶の整理ができなくなっている可能性が高い。休息中も海馬が激しく動き、妄想や幻覚、考えが止まらないなどの症状を引きおこすと考えている。2文献:統合失調症、脳の海馬異常が引き金 理研 – 日本経済新聞(https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1605J_W3A011C1CR8000/)
つまり、脳の海馬が(海馬だけではなく前頭前野も)異常が正常へと戻れば、統合失調症の症状に何らかの良い変化が起こり、その結果、被害妄想も減るのではないか。その可能性もあると僕は考えています。また統合失調症ではなくてもガスライティング被害を受けている人にとっても脳の海馬と前頭前野の問題は重要なことです。だから「ガスライティングに打ち勝つ方法(1巻)」でお伝えしていることは、その被害が妄想であっても、事実であっても、事実と妄想の混合であっても、どちらでも役立つことなのです。
被害者は統合失調症なのか? 統合失調症で被害妄想の場合もあれば、そうではない場合もある。本当に被害を受けているけど仕掛けている側が陰湿巧妙で、隠蔽が得意で、知識人の場合もあるので、特定が難しいなど、色々なケースが考えられる為、被害者側は脳に負荷がかかり過ぎて混乱している場合もあります。海外の著名な専門家や専門家のサイトでも「ガスライティング被害者は混乱している」とよく書かれています。混乱させることもガスライティングの手口の1つです。実際にガスライティングを受けたことがあって回復したことがある人ならわかると思いますが、ガスライティングが如何に脳に負荷がかかり続けるものか、その深刻さもわかると思います。
ガスライティング加害者は嘘を真実にしようとする
ガスライティング加害者は嘘を真実にしようとします。例えば、ガスライティング加害者3人が、あなたに「あなたは過去に、〇〇を虐待していた」と堂々と嘘をつきます。その3人が連携して、1人は「私はそれを見ていたから間違いない。嘘をつくな」もう1人も「私も見た」と言い、ありもしない過去の虐待話を創り出して虐待者のレッテルを貼ることもあります。そしてこの嘘を吹聴して歩き、その話をどんどん大きくして、何年でもそのネタを吹聴することもあります。もし被害者の脳が弱っていれば、その嘘が本当のことかのように、被害者自身も思い込んでしまうことがあるのです。過去の記憶は改竄されやすいので(虚偽記憶 植え付け – Google 検索)、被害者は、脳をしっかり育てながら、自分をしっかり持って打ち勝つことが大切なのです。自己疑念か自己信頼か。そんな卑劣なガスライティングに打ち勝ち、乗り越えた人の精神は間違いなく強化されます。心理的に成長します。
ミシガン大学の社会学助教授は次のように言っています。
2021年、私は詳細な定性調査を使用して、ガス灯がそのような威圧的な力になっている理由を解明することに着手しました. インタビューの参加者を見つけるために、私はソーシャルメディアに広告を投稿し、ガス灯を大まかに定義して、誰かがあなたを「気が狂ったように見せたり、気分を狂わせたりしようとしている」と定義しました.(Google翻訳)3文献:How Gaslighting Manipulates Reality – Scientific American(https://www.scientificamerican.com/article/how-gaslighting-manipulates-reality/)
まさにこの通りです。ガスライティングを仕掛けられると、例えばネット上に「あの人は糖質(統合失調症)」「あの人はおかしい」「あの人はキチガイ」など、こういったことを匿名に書かれて、印象操作をされていくこともあるのですが、それもガスライティングの初期段階によくあることです。多くの人たちの追求の中で、時間と共に加害者らはゆっくりと暴かれていくのではないでしょうか。
脚注リスト(引用文献・参考文献)
- 1文献:統合失調症、脳の海馬異常が引き金 理研 – 日本経済新聞(https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1605J_W3A011C1CR8000/)
- 2文献:統合失調症、脳の海馬異常が引き金 理研 – 日本経済新聞(https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG1605J_W3A011C1CR8000/)
- 3文献:How Gaslighting Manipulates Reality – Scientific American(https://www.scientificamerican.com/article/how-gaslighting-manipulates-reality/)